勝田マラソンを走ってきました |
■結果から先に言うと… 先週日曜日、茨城県ひたちなか市、東海村で行われた勝田全国マラソン(以下、勝田マラソン)を走らさせていただきました。マラソンに出るのは2004年以来19年ぶりのことです。タイムはネットタイムで3時間23分59秒でした。練習の消化状況から見てまあ妥当なタイムだとは思います。ですが、何せ19年ぶりに走るので、スタート前は一体何時間かかるのか見当もつきませんでした。 ■最後尾からのスタート レーススタートは最後尾から。これには理由があって、エントリーの際に「過去3年間のマラソンのベストタイム」を申告することになっており、そのタイムを元にスタート位置のブロック配置が決められます。私はコロナの影響もあって過去3年間マラソンは走っていなかったので参考になる記録がない扱いとなり、一番後ろのブロックからのスタートになったわけです。どれだけ抜けるか、それを一つの楽しみにしてスタート地点へと向かいました。 いざスタートすると、ある程度予想はしていましたが渋滞にはまります。ペースを上げたくても上げられない、そんな状態が15kmくらいまで続きました。そこから少しずつ選手と選手の間隔も開いてきて、ペースも上げやすくなったのですが、「これは記録を狙うのは厳しいな。」と判断して、「後半いかにペースアップするか」を目標に頭を切り替えました。 ■沿道の声援を楽しむ タイムを追わなくなってからは少し精神的に余裕が出来、併せて周りの様子を見渡す余裕も生まれました。3年ぶりに開催された勝田マラソン。選手だけでなく沿道で応援して下さる方々も待っていてくれたのでしょう。公式の給水所のほかに、沿道の方々や近隣の企業の方々が設けてくれている私設のエイドステーションもあり、お茶やバナナ、軽食を振る舞っていました。中には小さなお子さんがチョコレートを差し出している姿もあり、微笑ましかったです。 その他沿道にはご家族連れの方、仮装した方やラジカセでロッキーのテーマを流して応援している方、こぶしを突き上げて応援してくださる方、沢山の方が様々な応援をしてくださいました。沿道で応援して下さる方々と目が合うと、自然と笑顔になれて力も沸きました。余談ですが、人は走っている時、顔をしかめているよりは笑顔の方がランニング効率が良いという話もあるそうですね。 ■初のネガティブスプリット そんな感じで沿道の応援を楽しみながら脚を進めていくと、ペースも狙い通りに後半は上がり、あっという間にフィニッシュ地点を迎えました。こんなに脚も呼吸も楽なマラソンは初めてでした。力を出し切っていないとも言えますが、人生初のネガティブスプリット(後半のペース、タイムの方が速いことを意味します)で、最後尾から絶えず追い抜きを出来てなかなか楽しいマラソンでした。 これまでは30kmで失速してひたすら耐える、というレースしか経験がなかったので、偶然や運が重なったこともありますが、貴重な経験が出来、また発見がありました。これで一つ目安となるタイムが出来たので、また来年以降挑戦する際の参考にしたいと思います。 ■葛藤と気付き 今回マラソンを走るにあたっては昨年の夏頃から少しずつ走り始めたのですが、少し葛藤がありました。若い時と違って絶対的なタイムが出せないのはなんとなく想像が付きましたが、「では、タイムが狙えないのに何で走る意味があるのか?」と自問自答することが多かったです。20代の時、一度マラソンを、走ることをやめたのはこの辺が理由でした。日々の練習でも若い時のようなタイムでは走れてこなかったです。 でも、いつしか走り続けているうちになんとなくですが「今は今で、それなりに楽しいかもな。」と思えるようになってきている自分がいることにも気付きました。なぜなのかは自分でもよくわからないのですが、走ること自体を楽しむことが少しだけ出来るようになったのかもしれません。 ■今後の目標 勝田を走り終えて1週間が経ちました。この1週間は少し燃え尽きた感覚もあってほとんど身体を動かしていません。ですが、また来年も走ってみたいという気持ちは出てきているので、今後はそれに向けてどうスケジュールを組んでいくかを考えて行きたいと思います。年に1回だけのマラソンに目標を絞ると精神的にもしんどいので、春や夏には短い距離のトラックレースも出てみようかと思っています。スピードをつけてそれをマラソンにも繋げることが出来ればと考えています。 こうして次の目標を考えられるようになるのは私の今までの人生ではなかなかないことだったので、それはマラソンを走ったお陰かなと思っています。タイム以上のものを得たかもしれませんね。これまでの人生で苦手としてきた自己肯定感も少しは出てくると良いなと思います。今回は挑戦出来たことが何より意義があると思います。今はマラソンを走って本当に良かったです。 |