FC東京バレーボールチーム活動休止A

前回に引き続いてFC東京バレーボールチームの活動休止についてです。@の補足みたいなものですが、ご笑読いただければ幸いです。

前回文章を書いた際に参考にしたのは、12月9日付のHALF TIMEのWEB記事「FC東京バレー「活動休止」の背景。チーム存続は困難な状況だったか――。」でした。どうしても活動休止に納得できない私はその後も情報を漁っていましたが、12月14日付のNumberWeb「バレーFC東京、突然の「活動休止」に選手の本音は? 長期離脱中のリベロ古賀太一郎は仲間に問いかけ「思っていることを吐き出せ」」を見つけました(下方のリンク参照)。

このNumberWebの方には東京フットボールクラブ株式会社のバレーボールチーム部長の鈴木氏のコメントが載っていました。それによると株式会社ミクシィが経営権を握ったことと今回の活動休止には関連性がないとのことです。たまたま時期が重なってしまったが、コロナに起因する観客動員数の半減(入場料収入の激減)、スポンサー収入を得られないこと、Vリーグ側からの放映権料の分配もないこと等、いくつかの要因が重なっての判断のようです。スポンサーについては選手の大半が東京ガスの関連会社に勤務しているという形態のため新規に取ってくるのが難しいという内容も鈴木氏のコメントとは別に書いてありました。メディア露出の少ないVリーグでは、スポンサーになるメリットも少ないという事情もあるようです。

このような状況下、FC東京バレーボールチームは東京フットボールクラブ株式会社が経営母体となっているものの、繰り返しにはなりますが、実際は東京ガスの企業スポーツの域を出ていなかったということなのかもしれません。記事によるとバレーボールチームの年間運営費は5〜6億円だそうです。選手は東京ガス関連会社に雇用されているため人件費は抑えられるものの、寮、合宿、移動、ホームゲーム会場使用料の費用等がかかるそうで、これらを東京ガスだけで賄うには厳しいのかなと思います。鈴木氏は「これまで長い間、東京ガスさんにはクラブを支えていただいていたにも関わらず、FC東京バレーボールチームとしてスポンサー収入を含む収益を上げられず、申し訳なく思っています」とコメントをしていました。

経営、集客については各チーム頼みの現在のVリーグにも問題はありそうです。Vリーグや各チーム全体がこうした状況に危機感を持たないと、かつてのような休部廃部が続出することにもなりかねないのでは、と思います。VリーグのDivision1に属するチームが突然無くなる。それをリーグやチーム、ファンはどう受け止めるか。FC東京の選手たちは先日ツイッターで「#NeverGiveUp東京」のタグを作り、共闘を呼びかけ、前を向いています。活動休止が覆るわけではないですが、注目を浴びるチャンスと捉えています。どうか選手たちの声がバレーボール界、スポーツ界に届きますように。

■参考リンク



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