マラソンシューズ

 9月30日に行われたベルリンマラソンで、アディダスのシューズを履いた選手が、男子で1、2位、女子で1位となりました。そして数日後に届いたアディダスのメールマガジンにそれぞれ履いていたシューズが記載されていたのですが、

●男子
1位 ジョフリー・ムタイ(ケニア) 2時間4分15秒
 … adizero Feather

2位 デニス・キメット(ケニア) 2時間4分16秒 
 … adizero japan 2

●女子
1位 アベル・ケベデ(エチオピア) 2時間20分30秒
 … adizero japan 2w

となっていました。シューズの名前を見てもピンとこないと思いますが、これらのシューズは、いずれも「ライトタイプ」に分類されるものです。日本のスポーツ用品店でランニングシューズを扱っている所に行けばわかる方も多いと思いますが、現在は主に次のようなカテゴリー分けをされています。

●ファストタイプ
ソールの薄い、反発性、軽量性を重視した、マラソン、駅伝やスピード練習用のシューズ。

●セイフティタイプ
ソールが厚く、クッション性に優れているが、やや重い。短距離選手のアップやバウンディング、ジョギング初心者がゆっくり走る際に使用するシューズ。

●ライトタイプ
ファストタイプとセイフティタイプの中間。ジョギングからスピード練習までオールラウンドに使うことが出来る。

 上記3選手が履いていたシューズは、いずれもadidasのカテゴリー分けだとライトタイプに該当するのものです。今まで日本のトップ選手がオリンピックや世界選手権等で履くシューズは、ファストタイプでした。マラソン界の名伯楽である小出義雄監督も、ソールの薄いシューズの方が後半きつくなった時にダイレクトに地面に力を与えられるので良いと、著書「マラソンでたらめ理論」の中で言っていました。私もマラソンを走るなら、早田俊幸選手と同じ、ファストタイプであるアシックスのソーティージャパンだと決めていました。

 しかし、最近の海外選手の活躍と、その履いているシューズを見ていると、結構ソールの厚い、ライトタイプで走っている選手が多く見受けられます。日本人は「足を作る」ということからも、ペースを決めて走るような練習の際はファストタイプを履いていることが多いように見受けられます。私もそうでした。しかし、ケニアやエチオピアの選手たちは必ずしもそうでもないのかもしれません。

 私は今の所走る機会はないですが、マラソンを走るならライトタイプでも良いのでしょうか。足に負担は減少するとは思いますが。このシューズについての着眼点は、日本人のマラソンに対する概念とか常識を変える事項と捉えても面白いのではないかと思います。


もどる