日本インカレ

 昨日の日曜日、国立競技場へ日本インカレを見に行きました。毎年、これを見に行くと同じようなことを書いているんですが…また同じことを書きます。

 トップレベルの大学生たちが見せるパフォーマンスを楽しみながら、いつも思うんです。「彼ら、彼女らの中で、どれだけの選手が競技を続けるんだろう、続けられるんだろう」と。長距離は、まだ実業団駅伝とかがありますし、それなりに選択肢も他の種目に比べればあるようには思います。短距離、中距離、跳躍、投擲…実業団で活躍する選手もいますが、それはほんの一握り。日本のトップランカーである学生アスリートが、次代の日本陸上界を担うべきところだと思いますが、なかなかそうはいかない難しさを感じながら、盛り上がる競技場を見ています。

 私は本当にインカレの雰囲気が好きです。選手、応援、裏方。大学生になってまで陸上競技に打ち込んでいるんですからね。盛り上がるわけです。みんな最後の青春を燃やさんとばかりです。中には悔しい思いや複雑な胸中の方々がいることもわかりますし、私も落ちこぼれていた学生時代を過ごしたので、全員が全員、共感しているわけではないことはわかります。

 でも見ていて、彼ら、彼女らは最高にかっこいいです。年齢的にも20代、まさに絶頂時にあると思います。そんな彼ら彼女らは、4年間を過ごしたら、競技をやめてしまう人が多いです。「競技は学生まで」と区切りを付けている方々も多いとは思いますが、続けたくても続けられないという方もまた多いと思います。どこか理不尽さみたいなものを感じながら……、本当に人ごとながらもったいないです。

 別にトップだから続けろというつもりはないです。趣味でもいいと思いますし、生涯スポーツとして楽しむのもありだと思います。そうした裾野が、まだ日本にはあまりないと思います。「みんな、これが最後なのかな。」。そう思うとさらに人ごとながらさびしい気持ちも合わせて競技を見ています。こういう本気になって若いエネルギーを発揮できる舞台、それが最後の輝きになるのでしょうか。本気な空気が好きだから、私は母校や自分自身にも物足りなさを感じましたし、インカレには猛烈に憧れました。目の前で活躍する彼ら彼女らは最高にかっこよかったです。

 いつまでも、若い時に感じた気持ちは失いたくないなと思います。中学や高校から見ている後輩、知人にも、この舞台で活躍する選手が出て来ることを期待しています。そしてもちろんその先も。


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