障害者となる

前の会社に入るにあたって、私は病院に通うようになり、投薬による治療を続けています。また、その間に精神障害者手帳を取得、これで名実ともに精神障害者になりました。そして精神障害者のためのリハビリ施設にも通い、なんとか前の会社に入りました。障害者雇用です。

病院には10年以上通っており、最初は薬のさまざまな副作用に悩まされましたが、今はフラッシュバックが起きてもやり過ごすことができる日も出てきました。ちなみに副作用は色々あり、食欲が止まらない、眠気がする、けいれん発作を起こして意識が一瞬飛ぶ、等、結構危ないものもありました。けいれん発作は特に怖かったです。道端で突然倒れて救急車で搬送されたこともありました。

年齢はいつしか40が近くなりました。私は何も積み重ねたものがありません。陸上にしても、走りたかったのに走れなかった。がんばりたいのにがんばれない、努力したいのに、努力することすらできませんでした。支えになるものがないんです。時折、「過去は変えられないが未来は変えられる」ということを言われましたが、過去に何も積み重ねのない人間が現状や未来を変える力を持っているとは到底思えません。だから若い時の経験が重要なんです。

勉強をする、仕事をする、陸上競技に打ち込む、友達と遊ぶ、恋愛をする、何一つまともにできませんでした。せめて陸上競技だけでも打ち込むことができていれば、少しは精神状態も変わっていたかもしれません。私に青春なんてものはなかった。


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