鹿児島に行ってきましたA
〜研修会に参加してきました

SCCの練習見学の翌日は、鹿児島市中央公民館で開かれたスポーツマネジメント研修会「スポーツを通して地域に笑顔を」に参加してきました。研修会はNさんの基調講演と3人のパネリストの方々による発表・ディスカッション、質疑応答という構成の3時間でした。コーディネーターのNさんの進行がとてもテンポよく、会場とパネリストの方々とをうまくつないで、時折笑を混ぜながら活発な空気を作りだしていたと思います。私の感想では、あれは真似してできるものではないですね。私が同じことをやろうとしても多分出来ません。それほど惹きつけるものがありました。

この研修会では、基調講演、パネリストの発表の合間に、参加者で4人ほどのグループを組んで、感想や意見を言い合う場があったのですが、私たちのグループでは「地域との連携の前にスポーツ自体が連携できていない」という会話が多くなされたと思います。つまり、陸上競技なら陸上競技、サッカーならサッカー、その中でつながっているだけで、各スポーツ競技間でのつながりがない、と。私のグループのとある方がスポーツ少年団の話をなさっていたのですが、野球なら野球をやっている指導者が、他のスポーツ団体に行き来することを嫌がる、囲いたがる、と言っていました。これでは地域に働きかけることはなかなか難しいのではないかと。

パネリストの方がおっしゃっていた印象的な言葉に「協働の前に協創」というものがありました。これは参加者の方の多くの方がおっしゃっていましたが、地域「に」笑顔を、ではなく、地域「と」笑顔を、なのだと。スポーツが種目間での行き来に躍起になって人数を取り合うのではなく、スポーツが連携して、地域と一緒に笑顔を作りだす。具体的には地域の課題、問題を共有し、スポーツという手段を使って解決する、それが重要なのだと。

スポーツに携わる人が地域と接すること、それ自体がまずは簡単なことではないですし、時間のかかる作業です。私たちのグループは「地域と接する時にどんなテーマで話を聞いているか、何を大事にしているか」を質問させていただきました。それがクラブ内の方が対象の場合は、普段の会話、世間話からアンテナを張ること、クラブの外、全くのスポーツ外のコミュニティに入る際も、いきなり本題には入らず、世間話、そこから拾ったデータを出し、徐々に相手の意見を引き出す。そこからさらに地域の課題は何かを知る。それを各団体を回って地道に行うこと。とあるパネリストの方もおっしゃっていましたが、おしゃべりであることも一つの素養であると思います。「スポーツクラブで何かをするということは、周りの小さいことを大事にすることでもある」ともおっしゃっていました。

他にも色々な話がありましたが、沢山の意見が出たので今回は割愛いたします。今回は主催者の方々もパネリスト、参加者の皆さんも、もちろん私も、地域「と」という部分に気づけたことが一番大きな収穫だったかと思います。スポーツ間での競争や、行政による縦割りによるスポーツではなく、もっとスポーツ界全体が横につながらないといけない。それにはスポーツ省みたいなものができるといいなあ、なんて思いながら鹿児島を後にしました。



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