鹿児島へ行ってきました〜懇親会にて

鴨池でのSCCの練習見学を終えた後は、一度ホテルへチェックインを済ませに行き、そのまま次は鹿児島の繁華街・天文館へ行き、懇親会に参加しました。この懇親会、明日のSCC主催のシンポジウム「スポーツ基本法から地域のスポーツ環境はどう変わる?」の参加者で行われました。鹿屋体育大学のK先生や石川県でクラブパレットというNPO法人の代表を務めていらっしゃるE先生やOさんをはじめ、15名で楽しく飲んできました。私、鬱のため本当は酒を飲んじゃいけないんですが、まあ、たまにはね。懇親会ではきびなご、芋焼酎、地鶏といった鹿児島の郷土料理を沢山いただくことが出来ました。

で、懇親会でOさん、スポーツかごんまのTさんたちと話していた時のことです。長距離部門には別大マラソン等の標準記録を突破して出場する選手も増えてきて、それはそれでうれしいのだが、その一方で、外から「SCCはレベルの高いクラブだから・・・」という見方をされることがある、とのことでした。もちろんレベルの高いクラブと言われることもうれしい、でも、そこに壁があってはだめ、と。

会員には70〜80代の方もいらっしゃるそうで、その方が、「みんな速い人ばっかりの中、決してさぼっているわけじゃないんですが、ゆっくり走っていて大丈夫でしょうか。」と聞いてきたことがあるんだそうです。その時Oさんは思ったそうです。「絶対にこの方をSCCから抜けさせるようなことがあってはいけない。」と。SCCにはスポーツを楽しむ人が集まっています。さぼる、という概念自体がおかしいと。でも、そういう引け目を感じてしまう人もいるだろうと。自己新を出しました、と報告してくる人もいるが、じゃあ、他の人は自己新出さない人は、肩身が狭くなってしまうのか、という点です。

だから例えば「今までは10分しかジョギング出来なかったのが、今日は30分出来ました。」ということでもいい。そういうことが喜ばしいんだと。この70〜80代のような取り組みをする方が抜けてしまっては、同じような人が集まるだけの、ただの走る同好会で終わってしまう。だからその方が「また自分なりのペースでよろしくお願いします」と言って、久しぶりに顔を出してくれたのはとてもうれしいことなんだと言っていました。

日本のスポーツ、とりわけ部活動等では、一生懸命やることを求められます。それはそれで一つの選択肢としてはありです。尊いことです。ですが、スポーツはそれだけじゃないということですね。ただ、部活では、どうしても「やる気がある、やる気がない」という評価をされることが多いと思います。導入が楽しみではなくチャンピオンスポーツだからそうなることは仕方ないのかもしれませんが、上述のような話を聞くと、本当にスポーツの底辺を支えることはどういうことなんだろう、と考えさせられました。


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