経験と引き出し

自分の意見を持つことを許されず否定、抑圧された子供時代を過ごすと、今何をするべきかを考えられず、また自分に価値を見出せない人間になる。子供の時に受けた影響は何歳になっても続く。力で押さえつけては駄目。今、子育ての最中の方々にはぜひ覚えておいていただきたい。

10代、20代といった若い時は色んなことに挑戦して学ぶ時期。失敗も成功も貴重な経験。大概夢や目標は叶わないことが多いです。でもその時に得た経験は、次のステージへ向かう際に自らの選択肢、頭の中の引き出しに繋がる。経験が無駄にはならないというのはこれを指している。よく「過去は変えられないけど未来は変えられる」という声を聴く。だが、若い時に何も積み重ねを経験していない人間が現状を動かす力を持てるとは到底思えない。だから「若い時の経験」というのは貴重なんです。

一方、幼い頃から抑圧された生活を送ってくると、親や周りの目を気にしすぎ、顔色を常に窺う生き方をしてしまい、無意味な我慢をする事しか選択肢がなくなる。そのまま大人になると「一体自分が何をしたいのかわからない」人間になる。また上記の通り今何をするべきかを考えられず、自分に価値を見出せなくなる人間へとも繋がっていく。何より「自分は何も出来ないダメな人間だ」という意識に支配されてしまう。それが今の私です。

ちなみに私の場合、これまで勤めた会社はほとんどが無力感から退職しており(実際に戦力にならないと言われたこともある)、とても過去の経験を活かして仕事に就くなんて言えない。何も出来やしない、という意識が強いため、仕事を一つ経験することで逆にどんどん自信が失われていく。40歳を超えて精神障害者。社会から要らないと言われても仕方ないのかもしれない。


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