写真と陸上競技

私が大学を卒業してから起こった変化には、写真を撮ることが挙げられます。前述の通り、大学で結果を残すことなく卒業してからというもの、自分のマラソン挑戦はまだありましたが、走ることには精神的な要因で限界を感じていました。そんな時に出会ったのが写真を撮ることです。

きっかけは、地元茅ヶ崎のとある中学校で、数少ない友人が陸上部の嘱託コーチをしていたことに始まります。私も誘われたのでその中学校へ行きましたが、実際に指導することはしませんでした。その代わり、何か干渉しないで役に立てることはないか、と思った時に思いついたのが写真を撮ることでした。最初は写るんですクラスのカメラから始め、徐々にデジカメ、一眼レフへとシフトして行きました。

カメラを持ち始めた頃は楽しかったです。次はこう撮ってみよう、こう撮ってみたらどうだろう、というように試合のある週末が楽しみでした。でも、それもいつしか盗撮規制におびえる日々へと変わってしまいます。実際に役員からいちゃもんをつけられたのは数回程度ですが、陸上競技場が居心地が悪いなと思い始めたのもこのころからです。

今では私は知り合いに役員が多いこともあって、直接文句を言われることはありません。が、絶えず役員の方がスタンドを監視している姿や、盗撮していると思われる人に役員が注意しに行く光景は見ていて気分のいいものではありません。私はここ数年、写真を期待してくれている方々の期待だけは裏切りたくない、という気持ちだけで撮っているかもしれません。義務にしてはいけないのですが、それに近い感覚があります。いつしか、撮ることにつまらなさも感じるようになっています。もちろん、地元の人との縁というのはほとんどが写真を撮って渡したことがきっかけとしたものなので、そういった人とのつながりを失いたくはありません。でも、毎年毎年、特にシーズン開幕が近い春先になると憂鬱な気分になるのは何とかしたいところです。

長々と、しかしかろうじて陸上競技に関わっている私ですが、陸上競技が好きなのかと言われると、即答はできません。多分好きという感覚だけではないことは間違いないです。そう考えると、自分はいったい何をしているんだろうと思うこともあります。今はあまり深く考えるとまた病むので、考えないようにしていますが。なお、余談ですが、陸上競技の写真を扱っている会社からアシスタントで来てくれないかと誘いを受けたことがありますが、結局は仕事にするとなおさら精神的にきつくなりそうだったので、お断りしました。


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